こんにちは、エッゲルです
今日は、養殖ギンザケのはなし
人気寿司ネタでは毎年上位の人気を誇るサーモン。東北でアクアカルチャーの仕事をしている私の耳には
北海道でキングサーモンの養殖始めた~。岩手の大槌町でギンザケ始めた~。静岡でノルウェーの会社がアトランティックサーモンの養殖場を稼働させた~。静岡県清水区で地下の海水使ったサーモン養殖始めた~。福島でヒメマスの養殖始めた~等々
あちこちからサーモン養殖始めたニュースが聞こえてきた
そんなにあちこちで作って大丈夫?供給過多で潰しあいおこるんじゃない?
って感じで。宮城のギンザケは大丈夫?ってことを思ってたら、2023年のギンザケ養殖に関する記事が出てたんで紹介するぞ
以下は、日刊水産経済新聞(2023年2月13日、8月7日)の記事と緑書房発行の[よくわかる!ジャパンサーモン養殖」の内容を引用しています
2023年、宮城県養殖ギンザケ養殖生産量は18000t台
![](https://eggermove.com/wp-content/uploads/2023/09/karyna-panchenko-1OnuYCARYmc-unsplash-1024x768.jpg)
2023年の宮城県の養殖ギンザケの生産量は18,167t、前年比5.3%の増加だって
因みに、2019年は14,250t。2019年比だと27.4%の増加
つまり、「養殖ギンザケ増やしてまっせ」ってこと
過去四半世紀で最多の大豊漁
過去四半世紀で最多の生産量なので、宮城のギンザケ生産量は21世紀に入って最大になったんだな
でもね、私が宮城でアクアカルチャーの仕事をしていて、
ギンザケ儲かってまっせー!
なんて盛り上がってる雰囲気は感じません。去年、一昨年と変わらない雰囲気なので
生産量は順調に増えている割には淡々としてるけど大丈夫?ってなるくらい静か
ギンザケ養殖業が始まった1970年後半まで遡ると、生産量のトップは1990年代初頭の20,000t強のようだ。生産量の底は90年代後半の大暴落や2011年の震災で10,000弱になっている
震災から2023年のあいだで生産量は2倍にまで回復しているんだね
予想では2022年10%↓になるって聞いてたけど、なぜ増加したのか?
![](https://eggermove.com/wp-content/uploads/2023/09/salmon-1238248_1280-1024x682.jpg)
JFみやぎの年初の予想は15,560tだったんだけど、予想より16%以上も多かったからね
今年の海水温は異常に高かったんだ。なので、通常は7月いっぱいまでやるのに、今年は7月中旬になってみると殆どの養殖業者の皆さん終わってたからね
時間が短縮されて、且つ生産量も多かったという。これってスゲー効率のいい養殖だったんじゃない?
今年のギンザケはよく餌を食べたらしいことを複数の人から聞いてて。新聞記事をみたら成長倍率が13.4だった。この数値は2019年~2023年で最高値なんで、聞いてたことがデータでもあらわれてた
2024年の宮城ギンザケ養殖が抱えるリスク
![](https://eggermove.com/wp-content/uploads/2023/09/fish-farming-6576867_1280-1024x682.jpg)
海水温がもっと上がり続けたら、宮城でギンザケできなくなるんじゃない?
なんて、心配の声も聞こえてきたな
需要が増えて、生産量も増えるのはいいことなんだけど、不安もけっこうあって
海水温上昇、ALPS処理水の風評被害(宮城は女川に原発ありますんで、それもね)、餌の価格高騰、働き手の不足、低賃金、地震津波のリスク、稚魚の供給問題、サスティナブルな養殖への移行
そうした問題をひとつひとつ真摯に取り組んでクリアしていくしかないんだね
まあいろいろ言ったけど、今年もいっちょやってみよう
それでは
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♪うれしい、楽しい、よかった、ありがとう、しあわせだ~
よし、いいぞ!大丈夫だ!今日もいくぞ!
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